公益社団法人 地盤工学会 中国支部
岡山地域セミナー

・新年度体制になって初めての第1回目のセミナーを、リモート開催で行いました。参加者は全23名でした。

・西垣先生の開会挨拶の後、各WGの代表者等によるこれまでの報告と今年度の計画についての説明がありました。その後珠玖先生の「シンガポール滞在記」と題する講演がありました。それらの概要は下記のとおりです。

報告会・講演内容に関する感想や、質問等は下段伝言板に投稿できます。セミナー参加者以外の方も自由にどうぞ!


2021年度 第1回岡山地域セミナー 活動報告概説

河川堤防・耐震WG、西村副座長

・宇宙線素粒子ミューオンを利用した実験装置やその課題

直線的にミューオンが透過するその媒質の密度を求め地盤の構造を推定するが、実験装置における透過経路長の精度向上が大きな課題である。実際の地盤での応用では、トモグラフィー的解析を行うため測点数を増やすことも課題である、とのこと。

斜面・岩盤WG、鈴木WG長


・電動補助装置(パワースーツ)と自動サウンディング試験改良機の試行実験

山地斜面における重量試験機具の移動を想定した電動補助装置の試着デモを行った。モータとワイヤーでマニャアル操作で駆動するため、慣れを要する(井上真氏談)。現状では傾斜地内での移動は難しそう。また半田山の西側岡山大学の裏手にある演習林で土砂崩れが発生したが、そこで自動サウンディング試験改良機の試行している。礫当たりでは一般的に貫入しにくく、また最も重い30kgのハンマーの吊り上げは電動ホイスト機能で省力化が可能である。




防災教育WG、二木幹事


・過年度防災教育WG活動報告と今年度以降の防災教育WG活動計画

一般的に岡山県は地震・豪雨災害が少なく、防災・減災に関する意識が低いとされていた。平成31年令和元年度の2019年度は、平成30年度豪雨災害が発生したこともあり、気象庁岡山地方気象台や町内会自治会等と協力して、積極的に一般市民向けに活動を行った。しかしながら昨2020年度は新型コロナ禍にあってそうした活動はほとんど行えなかった。今2021年度は災害を目に見える形で展示・実演して防災意識の高揚と、自助・共助のための防災教育に努めていきたい。




情報発信WG、小林幹事長


・セミナー活動とホームページ(HP)による情報発信

活動計画に伴う行事案内と、主に受付事務を行ういわばインフラとしての仮設HPを作成した。また事務局の後方支援を行うために、連絡用のメーリングリストを構築した。加えて本設のHPを開設する場合に向けた課題を説明し、コンテンツ管理の継続性を担保するために、管理者の2重化が望ましいことを訴えた。




2021年度 第1回岡山地域セミナー 講演会概説

「シンガポール滞在記」珠玖先生

新型コロナウイルス感染拡大で制約の大きな時期に、約1年間国立シンガポール大学(NUS)の(当時)副学長K.Kフーン博士に師事して留学した。なぜシンガポールなのかの問いには、「同大学は世界大学ランキングのベスト10に常時ランクインしており、K.Kフーン博士は、信頼性設計、リスク解析、データ解析の分野で世界の第一線で活躍している研究者である」と、他に家族を同行が前提であったので治安がよいこと、等が回答であった。

研究活動では、地盤データの情報を利用拡大する際のコンピューター利用への適用性がテーマであり、最初はとにかく研究成果を発表することを促されて実行した。その結果少しずつ信頼されるようになった、とのこと。具体的な事例が少なかったためイメージが掴みにくかったが、今後のAI導入や量子コンピュータによる飛躍的な処理速度の向上によって、期待される分野であることを強く感じた。



伝 言 板 ( 報告会・講演会に対する感想・質問等を自由に投稿して下さい! )

メッセージ:
投稿者名: ← このボタンでメッセージが左寄せで表示されます。
 返信・回答の場合はこちらのボタンで右寄せ表示されます。→